息子を学校まで送って行った朝のことです。
自転車から降りて道路を渡り、ランドセルを背負おうとする息子ですが、肩ベルトが絡まってしまいなかなか背負うことができません。
車の邪魔にならないように道路の端に寄ったところ、今度はその寄った方の路地からごみ収集車が来てしまいました。
私は自転車で反対側の道路にいたため「車が来ているからよけなさーい!」と声を掛けますが、ますます肩ベルトが絡まり焦っている息子は聞いておらず…
なんとか背負うことができ、学校へ走っていった息子。
やっとごみ収集車に道を譲ることができホッとしたのですが、その収集車が私の横を通る時窓を開けたので、とっさに“あ、注意される”と思い覚悟すると、
運転手さんは「子どもはかわいいね」と笑顔で声を掛けてくれたのです。
一瞬で心が明るくなるのを感じました。
みんな朝の慌ただしい時間の中、私も毎朝何度「早くしなさい」と言っているか分からないくらい余裕がありません。
運転手さんも仕事中で忙しかったはずだと思います。
それでも見ず知らずの子どものタイミングに合わせてくれて私にも声を掛けてくれる温かさに触れて、とても心が明るくなるのと同時に、もう少し余裕を持って子どもを信じてあげたいと感じさせられました。
朝の何気ない一コマでしたが、運転手さんの一言に全てが凝縮されているような気がして、魔法の言葉をもらったような気持ちになった朝でした。
美化コーディネーター
眞田 由莉