我が家には電気炊飯器がありません。

ご飯は炊飯用の土鍋で炊いています。

近ごろ暑くなってきて食欲が減退していることもありますが、ご飯を炊くときにガスの火をつけっぱなしにするその暑さに耐えられず、炊飯回数が格段に減りました。

そのせいでしょうか、ご飯が焦げます。

土鍋ご飯は洗米後、浸水20分～30分、炊き12分～14分、蒸らし20分～30分と、約1時間強、付きっ切りになります。

火を入れる時間はその日の気温や水温によっても変わり、火加減も状況に応じて微妙に調整します。

毎日のように炊いていたときは、焦げ具合まで調整できるほどかなり腕前も上達しました。

ところが、ほんのちょっとやらずにいたら火を止めるタイミングが分からなくなってしまいました。

感覚が鈍るというのはこういうことなのでしょう。

それはもしかすると「生きる努力」を怠っている現れかも知れません。

「生きる努力」というのは単に生活するということではなく、命を活かすための生きる努力です。

緊急事態宣言のとき、当たり前だと思っていたことが当たり前などではないと気づかされ、誰もが互いの命を守ることに必死でした。

そして宣言が解除されわずかひと月。

何でもすぐ手に入れられるいまの日常に、変わったはずの意識が元に戻ろうとしているのかも知れません。

今一度、自分の命の使い方を改めて見つめ直さなくてはいけないと感じます。

ミッションパート

佐藤真樹