ふらりと立ち寄った和装屋さんで、あるものが目に留まりました。
手書きのポップ広告に書かれていたのは
“水も運べる風呂敷。災害時に大活躍!”
確かに商品にも書いてあります。
お店で印刷した感じの掲示物をみると・・・
おおおーっ!!
しかも使い方のイラストが風呂敷に描かれています♪
さらに商品の帯にも!
店員さんが言うには、お店でも販売前に念のため試してみたら本当に風呂敷がバケツ代わりになったそうで、店員がこぞって避難グッツに買ったため品薄になり追加入荷したとのこと。(^^;
なんて便利。
最近、買い物袋が有料化されたことでエコバックを持つ人が増えました。
先日も近所のスーパーで、とても素敵な和柄の布のバックを肩から下げている30代くらいの男性を見ました。
彼が買ったものをそのバックに入れようとしたのですが入りきらず、どうするかと見ていると、おもむろにバックの肩掛け部分の結び目をほどき左右に大きく開きました。
そこでそのバックが大判の風呂敷であることが分かりました。
男性は慣れた手つきで内側に隠れていた結び目を緩め、物を入れる袋部分の面積を広げるとまた内側の結び目を短めにきつくして、先ほど肩掛けにしていた部分も同じように短く結び直しました。
すると初めの時より袋自体が幾分大きくなり、買ったものもきれいに入りきりました。
肩掛けだったバックは手持ちのトートバックに変身し、その男性は颯爽と去っていきました。
カグヤにも風呂敷を愛用する30代のクルーがおりますが、今はあまり馴染みのある人は少ないかも知れません。
風呂敷は物を包むだけではなく、防災という観点から見ても、包帯や三角巾、防寒用のショールの代わりにもなったりと、その万能さに改めて古人の知恵を見た気がしました。
と同時に、多くの人が使うことをやめてしまったのは、風呂敷の色々な活かし方がきちんと伝わりきっていからかも知れないとも感じました。
良いものでもその使い方や、存在する意味が分からなければ、もっと簡単手軽なものに気は移り、やがて手から離してしまします。
風呂敷は単に物を包むといことではなく、そこには「物」が傷つかないようにといった相手への配慮だったり、持ち運びやすいようにという気遣いや優しさなど、人の想いが一緒に包まれている気がします。
私もこの機会に、風呂敷から「包む」ということを学んでいこうと思います。
ミッションパート
佐藤真樹