今年の冬は雪が多く、いまだ降り続いている地域もありますが、関東はすっかり春です。
日が落ちると急に冷え込んできますが、それでもひと月前のように凍える寒さという感じではなくなりました。
そんな暖かな日差しに誘われ、久しぶりに姉とふたり近所にウォーキングに出掛けてきました。
薄手のセーターで十分なほど春らしい気候。
所々で梅の花が青空に向かって花開き、公園では桃の花が放つ甘い香りと鳥のさえずりが、コロナで縮こまった心をほぐしてくれました。
自宅でひとりパソコンに向かっていると、どうしても視野が狭くなってきます。
リモートワークだと確かに外的ストレスは解消されますが、気持ちがどんどん内側に向いていき自分自身がストレスとなってしまっている気がします。
毎日Zoomで繋いでクルー間でのコミュニケーションはありますが、どことなく感情が入り切らない感覚が拭えません。
遠隔でも顔を見ながら話し合えますし、それぞれが交互に発言し合う会議のような、一方通行の会話の場でしたらそれでも十分なのかも知れません。
でもディスカッションとなるとどうだろうと思わず唸ってしまうのです。
会話は交差することでより多くの情報が飛び交い、その情報が繋がり合ってさらに話が広がります。
いわゆる雑談というものです。
でも雑談は同じ場を複数人で共有していても必ずしも一つの話を全員でしているわけではありません。
何人かが芸能界の噂話をしている隣で、別の人たちが人気のカフェの話をしていたりと、一緒にいても全く違う話をしていたりします。
ですが、お互いが邪魔だとは感じません。
それどころかカフェの話に噂話の的にしていた芸能人の情報を加え、「そのカフェと女優の〇〇がコラボしてスイーツつくるらしい」「そう、それネットで限定販売するみたい」といった具合に別の展開を見せることがあったりもします。
この会話の相乗効果は、空間というよりその場の空気感を肌で感じられるからこそのようにも思います。
いまはこんな状況ですから顔を突き合わせて会話を満喫するのは難しいですが、制限された中でも出来ることを工夫しながら、お互いに繋がっていけたらと思います。
ミッションパート
佐藤真樹