子どもの頃の思い出に、母方の祖母が作る干し柿があります。
毎年、たくさん作って実家へ送ってくれていましたが、
だんだんと足腰も弱くなり今は施設へ入っているので、ここ数年は思い出の干し柿を味わうこともなくなっていました。
「おばあちゃんは几帳面だから、皮の剥き方一つとってもすごく丁寧で…」と母がよく言っていましたが、
昨年から、几帳面とは程遠い性格の母が干し柿を作り始めたのです。
今年も出来上がったものが早速送られてきました。
一つ食べてみるととても自然な甘みで、体に優しい感じがします。
内臓を温め、整腸作用があり、二日酔いにも効くのだそう。
昔から干し柿は保存食として親しまれてきたものだと思いますが、
こうして代々受け継がれている智慧や習慣は、保存の技術が進んだ今でも大切にしていきたいものです。
本当に昔の人の知恵には頭が下がる思いです。
次は母から私が受け継ぐ番です。
そして子どもたちへも受け継いでいけるよう、母から学んでいきたいと思います。
美化コーディネーター
眞田 由莉