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行事

日本古来の行事から学ぶ

年中行事や室礼、祭りを通して、日本古来の信仰心を取り戻したり、季節の巡りに寄り添った暮らしを味わい自然に感謝しながら、本来の行事のあり方を見直しています。

暮らし

桃の節供

引き続き、ひな祭りについてです。

 

ひな祭りは「桃の節供」とも言われており、桃の花が咲く時期であることは想像がつきますが、実は桃は女性のシンボルでもあるそうです。

 

調べてみると・・・

 

「桃」の漢字は中国から伝わったものですが、「木」と「兆」(きざし)で「兆しを持つ木」。未来を予知する縁起の良い木でもあり、女性にとっては妊娠の兆候を表すとか。桃はたくさん実をつけることから子孫繁栄という意味も持ちます。

 

また、古事記ではイザナギが黄泉の国から逃げる時に、追ってくる百鬼に桃の実を投げつけて無事に逃れたというお話があり、こちらにも祓いの意味が含まれているようです。

 

桃太郎が梨でもリンゴでもなく、桃から産まれるという昔話も、桃が女性のシンボルであったことから来ているそうですが、鬼退治をするあたりも、この祓いの意味が繋がってそうな気もしますね。

 

ちなみに社内の室礼にも桃の花を飾っていますが、その反対側にはひな人形の花飾りでもある橘(タチバナ)の実を。

 

 

花を祝う日本の風習は、自然と共に生きてきた農耕民族特有の豊穣の祈りであり、花は秋に果実として実りますから、秋の豊穣を花に祈る行事として春に花見などの「予祝祭」がおこなわれるのと同じように、

 

「花である幼い娘が健やかに成長して実になり、幸せな人生を送れますように」という親の祈りを感じると、お雛様をみる時にあたたかな気持ちになりますね。

 

行事や室礼を行う際には、このような先人の願いや祈りに想いを繋いでいくことも大事にしたいものです。

 

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子


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