もうすぐ9月9日ということで、社内の室礼も「重陽の節供」をテーマに。
菊の節供とも呼ばれるとおり、菊花は勿論のこと、他にも菊座瓜とも呼ばれる南瓜や、菊形の干菓子など菊尽くしの盛り物で、皆が元気で長寿でいられるよう願い室礼を行いました。^^
また、一晩、菊に綿ををかぶせ、菊の精を綿に移し、この綿で体をぬぐうと、長命を保つことができると信じられていたところから、白い菊には被綿(きせわた)を。
そして今回の盛り物の南瓜は、先日畑で収穫できたもので、
へたのついている部分が菊の花に見えるため、別称「菊座瓜」ということですが、確かに改めて見てみると、本当に菊花のようです!
こうして実際に畑で育ったものをお供えさせて頂くと、お店で購入してきたもの以上に、気持ちが入ることも感じ・・・
そう考えると先人たちは、収穫できることの喜び、生かされていることのありがたさを実感する中で、そのままお供え、行事へと繋がっていき、暮らしの中に自然と取り入れられていたのかもしれません。
今の時代にできることはかぎられていますが、知識が増えて頭ばかりが働きがちな現代だからこそ、できる範囲で自らの手で「事を行う」行事の大切さをますます感じています。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子