今はちょうどお彼岸中ということもあり、昨日の室礼のお稽古では「おはぎ」について先生からお話がありました。
そんな中で「おはぎは半殺しか? 全殺しか?」と急に質問があり、「先生の口からなんと物騒な?!」とドキドキしていたところ、こちらはごはんの状態のことだとわかりひと安心。^^;
おはぎは、もち米とうるち米を蒸して、つぶしながら丸めたものに、あんこをまぶして作りますが、このもち米を、なめらかなお餅になるまでつかずに、ごはんのつぶつぶが残る程度につぶした状態を「半殺し」、お米のつぶつぶが残らないなめらかなお餅の状態までついたものを「全殺し」と呼ぶのだそう。
また、地方によってはお米のつぶれ具合ではなく、あんこの状態で呼び分けることもあり、小豆の皮、豆の粒が残っている粒あんのおはぎを「半殺し」、こしあんのおはぎを「本殺し」と呼ぶこともあるとか。
長年生きていても、知らないことばかりです・・・^^;
また、秋分の日にはおはぎがお供えされ、春分の日にはぼた餅がお供えされますが、この二つは同じもので、春は牡丹が咲くので「牡丹餅」、秋には萩が咲くため「御萩」と呼ばれているという話も。(実はそれぞれの定義には地域による違いも多く、一概には分けることができないそう・・・)
昔から日本人は、お彼岸というご先祖様へと通じる特別な期間に、魔除けである小豆と高級品である砂糖を使用して「おはぎ(ぼた餅)」をつくりご先祖様へとお供えをして、感謝の気持ちと一緒にいろいろな願いや祈りを捧げてたのでしょうか。
時代は変わっても、こんな思いは大事にしていきたいですね。^^
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子