本日4月8日は、お釈迦様の誕生日ということで・・・
聴福庵で「花祭り」の室礼をさせていただきました。
花盛りの季節から「花祭り」とも呼ばれてますが、「灌仏会(かんぶつえ)」「降誕会(こうたんえ)」ともいわれ、お釈迦様の誕生をお祝いする仏教行事になります。
また今回の盛り物は、出始めのたけのこ「笋(そう)」。
岩をも砕き、天に向かってまっすぐに伸びる「笋」の姿は、お釈迦様の見立てになりますが、今回は”場の道場”「BA」の竹やぶに生えていたものを盛らせて頂きました。
また、笋を囲む季節の花々は、すぐ近くの土手から摘んできたものですが、
思わず「ルルルンルンルン♪」と鼻歌を口ずさむほど、気分は「花の子ルンルン」でした。(古い・・・笑)
そして隣には、季節の花「桜」と仏花の代表でもある「菊」も一緒に。
それにしても、実際に自分の手で採ったり摘んだりしたものというのは、季節感をリアルに感じられたり、自然に近づけている気もしたり、よりありがたみも湧いてきたりと・・・とても幸せな気持ちでお釈迦様の誕生日を一緒にお祝いさせて頂きました。
そして、普段は床の間がない環境の中での室礼のため、長板を床の間に見立てて行っていましたが、実際にこうして床の間でしつらえたのは初めてのこと。
そんな貴重な体験も本当にありがたいことですが、室礼をする中で、自分自身も心穏やかに浄化されていくような感覚があり・・・
そう考えると、こんな不穏な時にこそ文化や伝統行事の力を信じて、できる範囲でそれぞれの自宅でも室礼をしてみるのもよいのかもしれません。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子