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子どもたちに残していきたいもの

 

私の家の近くに「神田川」と「明正寺川」が流れています。丁度その二つが合流するので地名が「落合」(おちあうことから)という名前となっています。

 

この神田川ですが、私の生まれた杉並の家の傍にも流れていた川です。

 

子どものころからよく知っているこの神田川ですが、かつては死の川とも呼ばれていました。

 

1960年代、生活用水として、家庭洗剤が流れ込み、風が吹けば泡立ち、住民はごみを廃棄し、到底子どもたちが親しめる川ではありませんでした。

 

私が子どもの頃も、それほど綺麗であった記憶はありませんでしたが、

今は下水道が各家庭に普及し、あれから徐々に川の汚染が収まってきたようです。

 

 

先日、子どもたちと川沿いを散歩していた時にも、上記のように綺麗になっている川の様子を見ながら、

娘から「ここって死の川だったんだよね」

と話がありました。

 

小学校の授業では、あの歴史を繰り返さないためにも、河を綺麗にする呼びかけや、河のごみを拾う体験や、水質を調べる体験などを行ったそうです。

 

昔、この川に一般家庭ごみを投げ捨てる人が後を絶たず、八百屋や業者もごみを廃棄しに来ていた事実は、川の汚れは戻ろうとも子どもたちの記憶には留まっています。

 

「無責任な大人」と子どもは言いましたが、私たちの今の暮らしにも、そんな「無責任」を抱えた暮らしがまだまだあるように思います。

 

そんな矛盾を子どもたちと一つ一つ、話し合いながらどんな暮らしを次の世代に残していくべきなのかを学んでいきたいと思います。

 

ミマモリスト 眞田 海