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藁葺古民家ジャッキアップ2

昨日のジャッキアップの続きです。

 

◆藁葺古民家ジャッキアップ1
http://www.caguya.co.jp/kurashi/34906.html

 

結局、今回土台の木をあげることは不可能なので、鉄砲ジャッキや油圧ジャッキを使い、傾いている側から力を加えて5cmの傾きをなおしていくことに。

 

室内には鉄砲ジャッキを

 

 

 

 

外からは油圧ジャッキを使い、大工さんたちがあげていくと・・・

 

 

 

1.5cmあがり・・・玄関先の柱が浮いてます!

 

 

その状態で筋交いをして補強し、

 

 

ジャッキを戻すと1cmに戻ってしまいました! 浮いていた玄関先の柱も戻ってます・・・。

 

 

やっぱり簡単なことではありませんね。。。

 

ここで私たちは別の仕事が入っていたのでタイムアップ。大工さんたちにお任せしてその場を離れました。

 

離れている間も「うまくあがったかな」「今日はもう難しくてストップしてるかも」「まさか家が倒壊なんてこともあるのでは」「いい流れで動いているから悪い事にはならないはず」など、色々な気持ちが交錯し気が気ではない中で、夕方再び家に行ってみると・・・

 

鉄砲ジャッキが1台追加されていて、

 

 

筋交いだらけに!

 

 

そしてなんと5cmの傾きがほぼまっすぐになおったとのこと!

 

ジャッキであげる時は、家からミシミシときしむ音がして、こわいような胸が痛むような感覚でしたが、まさに生きるか死ぬかの大手術だったと思われる中で、大工さんはもはや家のお医者さんのようでもあり、家も大工さんたちも頑張って下さって本当に感動と感謝しかありません。

 

こちらの藁葺古民家は空き家になりおよそ15年。家主もいない中でこの先の未来も分からぬまま、動物などにも荒らされ、これほどのシロアリ被害にあい、人だったらどんな気持ちだったかと思うと、何とも言えないものがあります。

 

そして「家が人を選ぶ」と聞いたことがありますが「まさか私を待っていてくれていたのかも?」と思うとなんだか泣けますね。本当にありがたくもあり、こんなシーンに立ち会うと、愛着というか責任というか、なんだか大事なお役目を頂いたようにも感じます。

 

それにしても、人の病にも通じるように、こんなになるまで放置しないことが大事なことだとその痛々しい姿が教えてくれているようにも感じる中で、なんとかまだ間に合ったのでしょうから、本当に未来に繋がるように大事に住まわせてもらいたいと改めて、強い気持ちが生まれてきました。

 

これからも何があるか分からないことだらけですが、こんな風にかけがえのない思い出と共に、こちらの家とも関係性を築いていけたらと思います。

 

本当にありがとうございます。

 

 

かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子