明後日、11月15日は「七五三」ということで、この週末に七五三参りをされる方も多いのではないでしょうか。^^
古来から人生の節目ごとに、その成長を神様に報告したり祈願したり、家族や社会で祝ってきた通過儀礼ということで、「和楽」の床の間でも「七五三」をテーマに室礼を行っています。
盛り物の意味はこちら。
榊:神事に用いる木。神様や神社の見立て。麻紐を結ぶことで、神様と私たちとの「結び」を願います。
グレープフルーツ:大きな柑橘。柑橘類の橘(きつ)は「吉」に通じ、大きな吉で「大吉」となります。
柿:「嘉来(かき)」で喜び来たるを意味します。
千歳飴の化粧袋:熊手を持つおじいさんと箒を持つおばあさん「尉(じょう)と姥(うば)」を子どもの姿にした絵柄。長寿の願いと共に、箒は、病や災難をはき捨てて、元気に育ってほしいという願いの象徴で、熊手は、子や孫が七徳を自分の方へかき寄せられるようにとの、祖父母の気持ちを表しています。
紐:鱗文様は厄除けを意味しています。
くくり猿:紅絹(もみ)で作った猿を両手両足を一つにくくった「難を去る」の縁起物です。
結び紐:めでたいお祝いの心を紅白の色に表しています。
それにしても、今回の盛り物である柿や榊は「和楽」の庭のもの。
こうして身近な暮らし、自然の中で手に入ることに、嬉しさと深い感動が湧いてきます。
これは、どこかのお店で買ってくるよりも、自然の恩恵を頂いているのだという自然との繋がりを確かに体感したからなのかもしれません。
先人の方たちも、そうして自然との繋がりを感じる暮らしを通して、大きな繋がりの中に自分が存在しているという安心感や感謝を持っていたのかも? と想いを馳せつつ…このような体験や場が子どもたちにとっても、大事な役割を持つような気がしています。
そもそも自然の恵みの上で成り立っているということを、自分自身も頭の理解だけでなく、こうした身近な自然、暮らしの中で、もっともっと学び発信していけたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子