本日は七夕。
和樂の床の間でも「七夕」をテーマに室礼を。
七夕行事には、夏野菜の収穫を神様に感謝する収穫祭という背景もありますので、今回は夏野菜のお供えを。
また、七夕には天の川や織姫の織り糸に見立て、そうめんを食べるという習慣がありますので、夏野菜と共に、夏に収穫できる穀物の代表の麦で作るそうめんも一緒に、織り物の上にお供えしました。
そして、庭の竹を持ってきて、願いを込めて五色の短冊を。
ちなみに「願い事を笹に飾る」風習は、日本独特の文化で、まっすぐに育ち、冬でも緑を保つ生命力のある竹や笹には、昔から神聖な力が宿っていると考えられており、七夕飾りに用いられるようになったようです。
今回は、短冊だけでなく夏野菜も素麺も「五色」を用意させて頂きました。
そこには、中国由来の陰陽五行説にある「この世の自然は全て、木・火・土・金・水の5つの元素から成り立っているという」考え方から、自然への感謝を忘れないように、「青(木)、赤(火)、黄(土)、白(金)、黒(水)」の五色を、
また、儒教からの人としての生き方「青(仁)、赤(礼)、黄(信)、白(義)、黒(智)」を大切にできるよう願いをこめて・・・。
今日は、こちら飯塚では雷雨がちょっとこわいほどの天気で、残念ながら天の川を見るのは難しそうなかんじですが、
自然の優しさと厳しさの中で生きていること、そして自分自身も自然界の一員であることを思い出せる機会にもなってますから、昔の人が繋いで下さったこうした大切な風習を、自分自身も今の暮らしの中で大切にしながら、子どもたちへと伝承していけたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子