昨日に続き、スリランカでの気付きについてです。
スリランカでは、アーユルヴェーダを体験する機会もありました。
思えば、1年半ほど前にスリランカの方と初めて直接的にご縁を頂いたことからの、今回のスリランカ出張が実現したわけですが、
滞在中はそのご夫婦が運営されているという、宿泊しながらにしてアーユルヴェーダの体験ができる施設にも伺いました。
久しぶりの再会に、互いに喜び合います。^^
そして、まず施術前にはドクターがダンヴァンタリ神にマントラを唱え祈りを捧げることから始まり、
その後、右手首に白い糸を巻いて下さり、終わったら顔を洗います。
インド神話に出てくる医神ダンヴァンタリはアーユルヴェーダの神様。
(ちなみに、インドの神様は海を渡って日本にも。それがなんと薬師如来だといいます。)
後から調べてみたところ、このマントラはエゴを浄化しアーユルヴェーダの施術が滞りなく行われるよう、また人々の病の平癒を願うために唱えられるといい、仏教信仰とも深く関わってそうなかんじですが、
病を病そのものだけ取り出してみるのではなく、宇宙の中の地球、地球の中の自然、自然の中の私たち・・・という、大きな繋がりを思い出すかのようなとても視野の広い感覚に改めて、東洋医学の叡智の素晴らしさを感じるものがあります。
アーユルヴェーダというと、日本ではオイルマッサージにスポットがあたり、どこかエステ的な印象というか美容健康法と捉えがちですが、スリランカでは仏教哲学に基づいた「生き方」そのもののようなかんじが、このあたりからも伝わってきました。
その後、ドクターによるコンサルテーションが行われ、生活習慣に関する問診、脈診、触診の時間があり、それにあった施術を行うという流れでした。(私は日頃から水分不足で乾燥気味なので、毎日水を1.5~2ℓは飲むようアドバイスをいただきました。^^;)
今回私たちはこちらには2泊のみだったので、皆同じ施術内容でしたが、本来は長期で宿泊し問診内容、体質によってそれぞれ、施術の内容が変わってくるようです。
そして、実際の施術によりリラックス&癒されつつも、改めて「その場でよくなった、その施術でなおった」という単発的なものというよりも、結局はどう自分自身の暮らしへと活かし、どんな生活習慣を持つのかに意味があることを実感。
1年前、当時のアーユルヴェーダ省の大臣が来られた際に、私たちの取り組みに対して「日本版アーユルヴェーダだ!」と言われたことがあったのを思い出しますが、
そういう意味でも、自身の生き方・働き方そのものを見つめ直し、自然と調和した皆の命が輝く暮らしを含め、私たちが追求している「暮らしフルネス」と同じことなのだとしっくり。
5000年以上もの歴史があるアーユルヴェーダのあれこれについては、ちょっと調べてみただけでも内容も難しく理解がおよびませんが、
人がより自然の在り様に近づき、心身が幸せに満ちた人生を送る上での「智慧」として、日常生活の一部として取り入れるということにおいてはもちろんのこと、
人が生きる上で、個人としての健康管理のみに焦点をあてるのではなく、生活する周囲の環境や社会との関係の中で、調和のとれた人生そのものを実現させることこそ、人本来の成熟した生き方であることを、アーユルヴェーダはその目的として定義しているということにもとても興味深いものがありますので、
せっかくの機会として、アンテナをはりつつもう少し学んでみて、暮らしや働きに取り入れられるところを見つけてみたいと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子