息子は7歳。友達と遊ぶことが大好きで外を駆け回ってばかりですが、初めてのことにはとても慎重なところがあり一歩踏み出すのに時間を必要とします。
私は直感的に動くことが多いので、新しい遊びや遊具を見つけるとすぐさま飛び付いてしまいます。その様子をしばらくジッと見つめている息子を見ていると「一緒にやろうよ!」「絶対楽しいって!」と積極的に誘うのがほとんど。私が楽しいことはきっと彼も楽しい。そう信じて疑わないところがあるのです。
しかし先日、大自然の中で遊んでいた時にひとつの発見がありました。それは崖の上に作られたブランコで、見ただけでもスリリング。普段の公園ではあまりお見掛け出来ないような面白さを感じて、私は早速息子を誘いました。…もちろん息子は「見てる。」と即お断り。まぁまた来る機会はあるし、何度も誘うことなく諦めて他を楽しむことにしました。
その後フラフラと遊び回り、もうブランコのことは忘れ去っていた頃。息子が誰にも何も言わずにブランコに挑戦する姿がありました。もっともっと時間が掛かると思っていたし、何度も誘った訳でも無かったので今日の今日で試みることに驚きました。自らチャレンジして、自ら感じるままに、その面白さや楽しさを噛み締める様子を見ていたら、彼には彼のペースがあることを痛感しました。
楽しい観点も人それぞれ。ペースもリズムも人それぞれ。自分ときちんと向き合っていれば、そのタイミングは自分で決めて選び掴むことが出来ます。その「自分のタイミング」は自分にしか分からないし、自分で決めたことに対する経験値は人から言われてしたこととは比較にならないものがあるに違いありません。
もうすっかり1人の人間として歩みつつある息子の、ひとつひとつの瞬間を摘み取らぬよう、ゆったりとした気持ちで向き合っていきたいです。
エールキーパー
秋山有紀子