学校公開に行くと、
今年もまた様々な学びを貰いました。
教室では、夏休みを子どもたちが
どんなふうに過ごしたかが自由研究の展示から見て取れ、
ある子は、「アイヌ語」を調べて、
挨拶や歴史を纏めていたりと、
「え?!何でそれを調べようと思ったの?!」と
ついつい動機を聴きたくなってしまうものまで。
自由だからこその、
その子らしさが表現されるのは
型にはめられた勉強では学べないことを
掴めるのだと感じました。
(ちなみに我が家はなぜかダンゴムシの生態調査。
捕獲→飼育→繁殖を観察し、まとめていました。)
さて、今回も学校公開に合わせて
多摩動物公園の副園長 坂本 和弘さんが講演に来てくださり、
子どもたちだけならず、保護者と地域の方々に向けた
講演と意見交換会も用意してくださりました。
「なぜ動物園は必要なのか」
というテーマを元に、
「種の保存」「レクリエーション」「教育」などなど
様々な役割がある中、昨今では「教育」的な要素が高まっていることを
お話しくださいました。
新宿に限らず、都心では地域から自然が消え、
動物を飼育することも少なくなり、
昆虫を採集することも出来なくなるなど、
遊びや生活から子どもが学びを深める環境が不足し、
ほとんどの学びを授業での知識で補う時代になってきた中で、
動物園の役割は
体験し感じ取り、学べる機会を創り出すということと
自らの生活の中で動植物や昆虫と触れ合うきっかけとしての窓口としての
役割が増しているそうです。
それは、小学校の学習指導要領に書かれている項目を
環境として用意しようとなると、
動物園という環境が必要となってくるという説明でした。
発達に必要なのは教え込む「知識」ではなく、
学びとれる「環境」なのだということは、
保育園に限らず、小学校も同じなのですね。
元々、動物園という言葉は歴史が浅く、
福沢諭吉の訳で「動物園」となりましたが、
本来の英語Zoological Parkを直訳すると、
動物学公園となるはずですが、「学」が抜けたことで
レクリエーション要素が強くなってしまったそうです。
子どもの頃から生き物が大好きで、
それを今も仕事としている坂本さん。
保護者として一番気になるのは、
どんな親御さんに育てられたのか。
坂本さんは、
「親もじつは生き物が大好き。私が捕まえてきた生き物を
「放してらっしゃい」ということはなく、一緒に興味を持って
飼ってくれたそうです。父親も釣りが大好き。釣ってきた魚を
解剖してくれたりと、自分の興味に付き合ってくれる両親だった」
という言葉に、私自身も親としての寄り添い方を学びました。
今の子どもたちの興味関心をしっかりと受け入れ、
子どもたちの声を聴ける自分になっていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海