昨日も発信させて頂いた「富屋旅館」。
◆富屋旅館
http://www.tomiyaryokan-chiran.jp/index.html
こちらは「気づきの宿」がコンセプトということで、チェックインの際には女将さんから「部屋にはテレビもトイレもお風呂もなく不便な宿ですが、そんな中で色々なことに気付いて頂けたら・・・」とご案内がありました。
日頃からそんなにテレビを見るわけでもない私にとってはさほど不便さは感じないかな・・・など思っていましたが、お風呂に入ってみると、早速「気づき」の到来が!
お風呂は共同でひとつあり、特に予約制ではなく、入る時&出る時にフロントにお声がけする・・・という仕組みですが、
まず入る前には、出張を共にしているクルーに「何時頃入りますか?」などと確認し調整し合ったり、
入っている時は、他にも宿泊されている方々を想い「待っている人がいるかもしれないから早めにあがろうかな」と考えたり、
次に入る人や掃除をしてくれる人を思い、お風呂場や脱衣所はできるかぎり美しく使い、濡れていたり髪の毛が落ちていないかなど・・・いつも以上に入念にチェックしたり。
本来あたりまえのことなのかもしれませんが・・・個室に完備してある時には感じないような感覚が。
そう考えると、自分の思い通りになりやすい便利な環境の中では、麻痺してしまい感じにくいのですが、こうした不便さの中には、周りとの繋がりに気付かせてくれるものが沢山あって、だからこそそんな不便さからは、自然とおもいやりや優しさが生まれるものなのかもしれません。
そして、そこには我慢する大変さいうものはなく、むしろ誰かを想える温かさや清々しい心地よささえありました。
自分の思い通りになることが幸せだと錯覚することがありますが、こんな風に繋がりの中で生かされている幸せを沢山感じられたらと思います。
かぐやかコーディネーター
宮前 奈々子