子どもがスケートに熱中する中で、
かなりの体幹ができあがってきたこともあり
娘と一緒に、体幹トレーニングと題し、
健脚向けの山へ登山に向かいました。
今回は3つの山を縦走し、日帰りで戻るというプランでしたが、
天気予報に反して生憎の雨。
気温は予報に比べて少し高く、山頂は5度。
それでも雨風が合わさると完全に冬の防寒となります。
天気図的に雷は確率が低く、天候の悪化もまだ猶予がありそうですが、、、
子どもを連れての登山。万全の準備はしてきていますが、
子ども自身の気持ちや意欲はこちらではどうすることもできませんし、
危険を冒すことはできません。
様々な最悪の機会を想定すると、中々子どもの自由にすることは難しいですが、
だからこそ、子どもと沢山沢山話し合う機会が持てました。
頂上まで行きたいという「ワクワク」と
それに伴うリスクを思う時の「ドキドキ」。
安全に帰ることを一番とした中で
どうすることがいいのかを子どもが真剣に考える機会は
中々日常の中ではありません。
そして、考えたプランも実際に動き始めると
頭の中で想像したことがない風、雨、気温に対面し、
再度考え直すことに。
そんなことの繰り返しの中で、
「むりかも」「これならいけるかも」と、
子ども自身の中で「冒険」が始まりました。
子どもを見ていると、この「冒険」に対する捉え方が明確です。
「頂上に立たなければ意味がない」
と、冒険の目的を「頂上に立つこと」としています。
それが動機であり、モチベーションになっています。
なので、安全に帰れると計算したコースタイム通りだと
喜び、遅れると途中で引き返すことになるかもしれないと
モチベーションが下がり、
登山の途中で、「どうせ山頂にはもう届かないかもしれない」と
気持ちが切れてしまったタイミングがありました。
これも、登山のあるあるですね。
私自身も「ピークハント(頂上に登ること)」を目的としていた時、
登山そのものの魅力を味わうことが出来ず、楽しみを失いました。
その時、教えてもらったのは、
「登山口も山、道中も山、頂上も山。
山の魅力は登山口にも頂上にもあるんじゃなくて、
登っていくプロセスにあるんだよ」
という言葉。
そこで、さっききのこを見つけたときの娘に聴くと
「カエンタケに似ててドキドキした!パパが手で触ろうとするから
あっぶねー!って」
と、急に顔が明るくなりました。
振り返れば私自身の声掛けも、意識も
もっと、道中の楽しみをメインにしなければ、
子ども自身が持つピークハントの意識を振りほどくことは出来ないのだと、
気づきます。
私自身の意識が、
「体幹トレーニング」や「娘のやりたいことを叶える」などの
「結果を出すこと」にあり、
「プロセスを味わうこと」になかったこと。
反省です。
そこで、また話し合い、
「山頂へ行けるためのいちばんも考えるけど、
山の楽しみを見つけよう、次の登山でやってみたいことも見つけよう」
と決めると、道中がとっても楽しくなりました。
「こののりしおピーナッツとチョコピーナッツはお菓子として殿堂入りだけど、
チャックが無いから次はジップロックに移してからこよーよ」
「じゃがりこは持ちずらいし、こぼれるから駄目だ!」
「しりとりで「る」ばっかりを狙い撃ちするのは禁止」
「普通の登山道よりも岩が多いところの方が楽しい!」
「きのこ図鑑もってこよう」
「次はもっと、余裕のある日程で、もっとゆっくり歩きたい!」
結局山頂へは登ることができ、それも大いに喜びましたが、
出てくる言葉が変わることを思うと、
私の意識次第で、子どもたちから出てくる言葉も変わってくるのだと
気づかせてもらう機会となりました。
プロセスを楽しむということの意味を、
仕事でも同じく、これからも深めていければと思います。
ミマモリスト
眞田 海