先週は約一週間、福岡の飯塚にある古民家『聴福庵』にて、天神祭やその他の作業などを行っていました。
滞在中は、お茶を沸かすのも、料理をするのも、お風呂に使うのも、全ては中庭から汲み上げている井戸水を使用しています。
もともとこの古民家には古井戸があったのですが、以前の住人が埋めてしまっていたため、それを昨年の夏に皆で手掘りをして7メートルほど掘り返し、再び使えるようにしたのです。
※井戸のフチはあるものの、手掘りでの作業は後半になるほど狭くなり、水を吸い上げながらの作業は難航しました。
※冷たく澄みきった水との出逢いは、それまでの作業の疲れを癒してくれました。
このような体験を経ているため、聴福庵に滞在していると「水のありがたさ」を強く感じることがあります。
それは、今まで水道の蛇口から出していた水が、こうして地中を掘ってそこに水の存在を感じた時、改めて「水とは自然からいただいている恵み」であることを実感したからなのかもしれません。
そんな中で思い出されるのは、以前に観た『ブルー・ゴールド 狙われた水の真実』というドキュメンタリー映画のこと。
本来は自然からのいただきものであり、人類が共有していくべき財産であるはずの水が、水道事業の民営化によって特定企業の利益追求のための「商品」となり、海外で様々な問題が起きたという実例。
そしてその失敗から、廉価で安全な水道水を供給するために再び公営化をした水道事業が多い中、日本は今、水道法改正案が可決されたという現実が目の前にあります。
水ひとつをとっても、それが当たり前のものではなく、人間都合で勝手に扱えるものではないことを忘れてはならないと思うからこそ…
自然への感謝の心を持ちながら、子どもたちに遺してあげたい幸せな未来を考え、行動していきたいと思います。
ビジョンリスナー
大河内 盛友