ご縁あって、初めて保育園の成長展におじゃまさせていただきました。
保護者の方には受付と同時に、五領域に分けられた台紙と自分の子どもの園でのスナップショットが綴られたファイルが手渡され、五領域ごとの各お部屋ではクイズ形式で子どもの発達を振り返れるような工夫がされていました。
例えば「健康」では、壁一面に貼られた足跡と手形から自分の子どもの足跡と手形を探し、見つけたら貰ったファイルの健康のページに貼りつけるなど、子どもと一緒に大人も楽しめる構成になっていたり、子どもが描いた絵も0歳から6歳までを一堂に展示してあり、一年ごとに輪郭の描き方や色の塗り方など、子ども一人ひとりがそれぞれに発達を遂げていく過程がよく分かるようになっていました。
最後のお部屋は作品ではなく、園での行事や日頃の遊んでいる写真がストーリー仕立てに展示されていて、あるストーリーでは、子どもたちが砂場でお城をつくった際、始めはバケツになかなか砂を入れられなかった姿が、徐々に手の使い方が上手なってバケツを砂でいっぱいにしたり、砂の入ったバケツを持ち上げたり、ひっくり返したり出来るようになる様子が事細かに描かれていました。
そして成長展の最後の展示物は、壁一杯に張られた宛名のない先生方からのメッセージでした。
内容だけでどの子に向けたメッセージか分かるものなのかと思いきや、皆さん自分の子どもへ宛てたものがどらかすぐわかるらしく、中には他の子どもへのメッセージも全部当ててしまう方もいらっしゃると言うのですから驚きです。
親御さんや先生方のみならず、地域での見守りの深さを感じます。
こうしてすべての部屋を回り終わると、手元のファイルには子どもの発達の過程と周囲からの見守りがしっかりと記録されることになり、これを子どもが大人になって見返したとき、自分がどんなに愛されて育ったかを知ることで自分の人生に自信が持て、心の支えにもなると思いました。
ただこんな風に感じられるのは先生方の試行錯誤と努力があってこそだと感じます。
展示の仕方ひとつでその伝わり方も変わってきます。
先生方が工夫を凝らし、子どもたちの成長を愛情をもって丁寧に伝えようとされている姿に、「伝える」ということがいかに大切なことかを教えられる思いがします。
「伝える」ことの大切さを改めて心に刻む有難い機会をくださった園の先生方に、この場をお借りして心より感謝申し上げます。
ミッションパート
佐藤真樹