菌はある種類のものが増殖すると、
他の菌が入り込みづらくなります。
食べ物を発酵させるためには、
乳酸菌などの菌が繁殖しやすい環境を作ることで、
増殖し、腐敗菌が入りづらくするわけですが、
腐敗菌が繁殖しづらく、発酵する菌が繁殖しやすいように
どうしたらいいのか。
それは塩漬けすることで、環境が整います。
塩漬けによって、あとは自然の力で発酵していき、
長期間の保存が可能となり、そして旨味や風味が増していく。
素晴らしい知恵だと思います。
さて、話は変わりますが、
組織に於いても、どうしたらチーム力が増していくのか、
社風が深まっていくのかと考える時、
ただ人が集まっているだけでは、その人の力に左右されたり、
人が抜けたら変わってしまったりと、個々の力で働くしかありません。
先日、私たちがコンサルティングに入ったある法人の
近年の変化をまとめた資料を見る機会がありました。
その法人では、
「理念」という方向性を与えること、
「理念から振り返る」という環境を用意したこと、
「自分たちで理念を実現するためのルール」を考える機会を用意したこと。
「職員が働きやすい制度」を用意したこと
など、組織が発酵しやすいような環境を用意したことが、
この数年の変化を生み出したと言います。
経営も、農業も、暮らしも、教育も、
この「発酵」という原理原則をどう取り入れていくのかで
随分と違ってくるように感じます。
ミマモリスト 眞田 海