仕組み化は組織の中で重要だと感じますが、
同時に仕組み化とは何かということを自問し深めねばと思います。
よく、仕組み化とは「属人的な仕事の進め方をなくす」とか
「だれにでもできるように標準化していくこと」など、
人という環境に依存しすぎず、仕事の進め方を考えたり、
標準化されたシステムなどの導入を使ったりということがあります。
保育園でいえば、先生が直接的に保育を行うのではなく、
ゾーン、選択制、習熟度別、異年齢などの
環境に置き換えて「属人的な仕事の進め方をなくす」ことを
目指していきます。
しかし、これだけでは、
「誰にでもできるように標準化していくこと」は難しいと感じます。
やはり、仕事にも「習熟度」や「難易度」があるからです。
それぞれの難易度ごとに「属人的な仕事の進め方をなくす」
ことや、「だれにでも出来るように標準化していくこと」はできても、
難易度が合わない人にその仕事はできません。
「だれにでも出来るように標準化していくこと」には
もう一つの側面として、
「そこに属する人々の育ちをどう支えるのか」
「少し先の難易度の仕事に挑戦し、育っていく文化をどう作るか」
この分野を「属人的」なところから
「標準化」していくことが重要なのだと感じます。
保育園でいえば、保育園の先生たちの育ちを支える環境として
すぐに思い浮かぶものといえば、理念の具体化、個々人の初心の設定。
チーム保育やミマモリングソフトウェア、一円対話などがそれにあたります。
「理念」や「自分の初心」と共に働ける環境。
「自分自身の内省」と「仲間から学ぶ」環境。
一人で仕事をせず、先輩や同僚から学べる環境。
そして、そんな環境の中で過ごす中で生まれる新たな育ちあう文化が
その組織の宝となっていくのだと思います。
向上心のある人たちが集えば集うほどに、
行動を起こせば起こすほどに、そのコミュニティーは
成熟し、力を帯びてくるのだからこそ、
社内外を超えて、同志が集う会社にしていきたいものです。
属人的な会社ではなく、文化や風土、場所や空間が魅力的で楽しく、
そして育ちや挑戦にあふれた会社へ。
仕組み化の奥深さを少しずつ味わっていけたらと思います。
ミマモリスト 眞田 海