8月の「社内木鶏」での気づきをこちらのブログで発信します。
【特集】
後世に伝えたいこと(致知 2019年8月号)
【選定記事】
心の扉を開く
【感じたこと】
(人生・仕事にどう生かすか・この1ヵ月木鶏に迫れたか 等)
今月も致知の記事を選定する中で、私が選ばせてもらったのがこの寮美千子さんの記事でした。少年たちの凶悪な犯罪を耳にすることが多い最近ですが、加害者に見える人が実は被害者でもあったり、環境によって人がそのようになってしまう現実、そして体験者からしか聴くことが出来ない、刑務所の中の子どもたちが持っていた純粋な心、信じるということの奥深さを感じさせてもらった記事であったため、ぜひ皆さんにも読んでもらいたいと思い、選定記事の一つに選びました。
この記事の中でもっとも感動したのは、「ぼくのすきな色は/青色です/つぎにすきな色は/赤色です」と発表した子に対して、受講生たちが声をかけた場面でした。「僕は、○○君の好きな色を一つじゃなく二つ聞けてよかったです」「僕は、○○君は青と赤がほんまに好きなんやなぁと思いました」、その発表者の詩に対する、受講生たちの受け取り方と応え方に、衝撃と感動を受けました。
自分を省みれば、一円対話をもう何年も実践し、「傾聴・共感・受容・感謝」というものを積み重ねてきているはずであり、さらに今はフィードバックという形式にフィールドを上げ、「そもそもその人は充分に頑張っている、やっているという前提で相手を見ること」という視点で物事に取り組んできたつもりですが、これらの姿勢を受講生たちはごく当たり前のようにやっている感じがあり、果たして自分がその場にいたら、一体何て答えるだろうかと考えました。きっと「そうなんですね、何で赤と青が好きなんですか?」などと、相手の話を真っ先に掘り下げようとするのでしょうが、その言葉の前提に「えっ、それだけですか?」という相手に対する不足というか、自分の期待値との差分というか、そのような意識があるように思え、共感や受容、ましては感謝には程遠いなと思えます。
受講生の発言を聞いて、発表者の『土の塊君』は、花がほころぶように可愛らしく、ふわっと笑ったと言います。信じて聴くということは、まさにこのようなことなのかもしれません。彼らがそれを自然とやれているということは、今、目指している聴福人としての在り方や、フィードバックの姿勢というものは、何か特別に身につけるものではなく、むしろ自分を純粋に保っていくというか、余計なものを削いでいき、濁りをとっていくような意識の変革が必要な気がます。この一ヶ月もRMや新規提案などで先生方とやりとりをする中で、相手の想いや本心を聴く機会が沢山ありました。「心の扉が開いたら、溢れ出てくるのは優しさだった」、そんな風に、相手の方が安心して本音を伝えることができ、自分の中にある本心に気づけるような、温かな場を作れる存在になっていきたいと、改めてこの記事を読む中で感じています。
今月のテーマは『後世に伝えたいこと』でしたが、伝えることよりも、自分がそのような姿になっていくことを大切に、また今月も自分を省みながら生きていきたいと思います。
ビジョンリスナー
大河内 盛友