日頃焼いている天然酵母パンの「楽健寺酵母パン」(らっけんじ)ですが、ある日パンを焼いたところ、カチカチというか、密度の濃いパンが焼きあがりました。
分量はいつもと変わらないのですが、楽健寺酵母特有の甘い香りもほとんどせず、そしてパンは膨らまず、初めての体験をしました。
とはいえ、思い当たる節はあり、遡ること数日前。
いつものように酵母にエサをあげ、順調に発酵しブクブク膨らんでいました。寒くなってきているため、いつもよりも発酵に時間は掛かりましたが、ここまではいつも通りでした。
ですが、ここからが違ったところで、いつも発酵後は冷蔵庫に酵母を保管しているのですが、酵母は冷蔵庫に入れて保管しなくてもいいという話も聞いたことがあったことと、最近寒くなって来ているので自分もそれでいいだろう、日ごろ目につくところに置いておくから様子が見守れていいかと思っていましたが、それが落とし穴でした。
キッチンカウンターに置いていたため、酵母の瓶を毎日目にはしていたのですが、実は置いた場所も悪かったのか、朝晩はエアコンの風にさらされ、寝ている間や家を留守にしている間は寒かったり、日々大きな気温差を与え、酵母にとってはそれがストレスになっていたのか、焼き上がったパンが上の写真です。
そう思うと、酵母にとって決していい環境ではなかったのかもしれませんが、次に酵母増しをして、焼いたパンは、いつも以上に元気に焼けたような気がし、元気になってくれてよかったという気持ちが湧いてきました。
いつもと違うことをしたことで、新たな気づきがあり、失敗したことも次に活きると思うと決して無駄はないなと感じます。楽健寺酵母は私にとって、1つのバロメーターでもありますので、その時々の自分の気持ちがパンにも移るからこそ、楽しく笑顔を大事にしていきたいと思います。
ミマモルジュ
奥山 卓矢