ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2017/07/11

「信念の邂逅」

セミナーの実践発表をお聞きしていると、

鼓笛の発表会をやっていた時のお話をお聞きすることができました。

10月の鼓笛の発表会に向けて、4月の終わりから練習をしていた3年前のこと。
子どもたちと練習に明け暮れていたそうです。

しかし、子どもたちから出る声は
「外で遊んでみたい」
「お散歩とかにも行ってみたい」

しかし、園は年間行事のめじろ押し。
行事が終わったら次の行事の準備、
時には様々な行事の準備が重なることも。

そんな子どもの声を聴きながら、それではいけない。。。
こんな声が出てきてしまうようでは、、、、と思い立ち、

「一斉保育」や「大人が選択する保育」ではなく、
ひとりひとりの発達に合わせた保育、
子どもが自ら選択していける子どもになっていく保育を
目指していこうということで、見守る保育をやると決め
鼓笛隊をやめることにしたそうです。

しかし、保護者からの大反対。
お父さんお母さんたちからだけでなく、
おじいさんおばあちゃんからも
「何年待ったと思っているんだ!!」
と厳しいお叱りを受けたそうです。

それでも、子どもたちの育ちのために良くないからと
何度も何度も、説得や説明を行っていったそうです。

それから2年が経ち、

一番厳しいお叱りをしていたおじいさんは、
今では、「あれだけの逆境の中でも大切にした決断なんだから、
二度とやらせるような保育には戻しちゃいけないよ」

と今の保育の一番の理解者になってくれたそうです。

クレームや反対意見を言ってきてくださった人ほど、
真の理解者になってくれる。

そんな出来事がこの3年でたくさんあったそうです。
今ではそんな支援者が増え、保育が楽しくなってきているそうです。

これは、保護者に限らず、保育園という仕事に限らず、
人はみんな同じことなのかもしれません。

私自身にも、お叱りを言ってくださった方、
真摯にぶつかってきてくださった方のお陰で、
今の自分があり、そして自分の信念を応援してくださたっていることを感じます。

自分の信念を磨く機会を頂いているのかもしれません。

人はその人の「信念」に触れるとき、
自分自身の「信念」とも向き合う機会になります。

その「信念」に向き合い、触れ合い、語り合う機会。
それが何より大切なことなのだと教えて頂いたように感じます。

S_6370199299783

ミマモリスト
眞田 海