ミマモリストの実践

ミマモリング=心を寄せること。

カグヤでは一緒に働き、一緒に生きる中で、お互いに心を寄せ、思いやることの大切さと、そこで生まれる感動や豊かさを大切にしたいと思っています。ただ仕事をするのではなく、自分の心の環境がそのまま仕事に表れるからこそ、「心を寄せること」を大切にしていきたい。そんな「ミマモリングを実践していく人々=ミマモリスト」の取り組みをご紹介いたします。

2017/08/28

「ich will」

昨日のドイツセミナーで講師の方が紹介いただいた
一つの詩がありました。

その詩を紹介します。

「ich will」

わたしは希望する
あなたがわたしの話を聞いてくれることを

何の判定をすることなく。

わたしは希望する
あなたがあなたの意見を言うことを

わたしに忠告することなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを信頼することを

何の期待をすることなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを手伝ってくれることを

何の判断を下すこともなく。

わたしは希望する
あなたがわたしの世話をしてくれることを

圧力をかけることなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを見てくれることを

わたしの中にあなた自身を見ることなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを抱きしめてくれることを

窒息させることなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを勇気付けてくれることを

強制することなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを見守ってくれることを

捕まえておくことなく。

わたしは希望する
あなたがわたしを守ってくれることを

心の底から

わたしは希望する
あなたがわたしに近づくことを

侵入者としてではなく。

わたしは希望する
あなたがすべてを知っていることを

あなたが気に入らないわたしのいろんな点について

わたしは希望する
あなたがすべてを受け入れることを

変えようとせずに

わたしは希望する
あなたが知っていることを
今日わたしを信頼することができるということを。 

何の条件も無しで

この詩はどなたが書いたかも知らないそうですが、
以前、講師の方が研修先で聞いた詩だったそうです。

この詩を読むと、自分が誰かと関わるときに
「自我」や「自利」といった「欲」を持って接することがないだろうかと
振り返る機会になりました。

同時に、

「こんな風に接してもらえたら、どれほど幸せなのだろう」

そんな風にも感じます。

人を「育てる」や「教える」といった、
自分が相手を「変化」させようとすることが前提の理念では
この詩のように関わることは困難なように感じます。

それは、「自分がやってあげたこと」に対する「見返り」がほしいからだと思います。

そう思うと、
自分の中にある「見返り」に気づいていくことは
「自分がしてもらえたら幸せだ」と感じられる接し方を
自分自身ができるようになる大切なきっかけであるということ。

やっぱり振り返るということが私たちの人生の中で大切なのだと
改めて感じる一日となりました。

ミマモリスト
眞田 海