モーニングに向けて、
和食を学んでいます。
出汁をどのようにして取ることが
良いのだろうかと調べていると、
そもそも「だしをとる」という言葉自体が
日本料理では使われないようでした。
そもそも、だしは「引く」ものであるというのが
日本料理の考え方であり、これは強引に煮出したり、
力を入れて絞ったりしないで
「自然に旨味を引き出す」という意味を含んでいるようです。
足したり加えたりしていくという「料理人主体」の考えではなく、
煮立たせず、無理に力を加えず、素材に合わせた時間で
そのものの最大限の味を引き出すという「素材主体」の考え方。
これは「保育」にも共通するところのように感じます。
主体がどちらかで「言葉」が変わるというのは面白いものです。
今日は昆布を一晩水に漬けたものから、
かつお節で一番出汁を引き、
そしてじっくりと二番出汁を引いてみました。
ぐつぐつと煮立たせることができないので、
目を離すことができません。
これは何度も何度も試してみないと
塩梅はわからなそうです。
しかし、作ってみるとまた濃厚で芳醇な香りです。
味噌汁を子どもたちに作ってみると
「鰹節の香りがしてすごくおいしい!」
と喜びましたが、
今までと違うのは、昆布との合わせ出汁であることだけなので、
昆布の旨味が鰹節の香りを引き立てているのだと感じました。
この、「足している」はずが「引き立てている」
という感覚はとても貴重で重要だと感じます。
動物性の旨味と植物性の旨味を
お互いを引き立てる料理方法で下ごしらえをしていくからこそ
こうなるのだと感じます。
煮立ててしまったり、絞ってしまったり、
時間をかけなかったりすれば、すぐに生臭くなったり、
バランスが悪かったり、まずかったり。。。
以前の失敗が思い出されます。
チームでも、お互いの個性を足していくと
味が重なり、分かりづらくなったり、濃くなったり。
中々、お互いの力を「引き立てる」ということは容易ではありません。
単純に重ねるのではなく、どうやってお互いを引き立てていくのか。
これは「時間」と「手間」と「寄り添い」の中で
見つけていく智慧のようなものなのかもしれません。
一つ一つ、智慧にたどり着くまで深めていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海
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