先日散歩がてらに築地場内に出かけてみました。
職人さんたちが魚をさばいたり陳列している傍ら、
料亭の方々が目利きをして仕入れに来ています。
陳列された魚介類を見ていてもそのものの良さは中々分かりませんが、
プロの方々の会話を聴いていると、段々と「何を見ているか」が分かってきます。
同じように見える魚たちを目利きするその眼差しには
やはりプロとしての凄みを感じます。
それは、子どもたちの発達を見極める先生方のようです。
様々な見た目から、声を発しないそのものの背景を想像し、
どんな物語があったのかを見つけ出すその力は、
どれほどの体験を積んで感じられるようになったのだろうかと思います。
教えられたものではなく、
実体験の連続の中で築き上げられたその眼差しを見ていると
ついつい、、、私も真似をしてみたくなってしまいます。
そして実際に目利きをしてみて、家に帰って食べてみると、
何を読み違えたのか、何があっていたのかが実際に分かるわけですが、
また今度行った際には同じような状態の食材があるわけではありません。
失敗した経験は次に活かされるわけですが、
次に出会うものが全く同じものではないからこそ、
また次も簡単ではないわけですね。
何度もそれを繰り返す中で、
共通する原理原則を見つけることが出来るようになるのかもしれません。
働くということは、そういうことの繰り返しなのですね。
毎年と同じように新しい年はやってきます。
しかし、同じ年はありません。
2018年という年をただの例年で終わらせないためにも、
一枚でも二枚でも、殻を破り捨て、
本質に近づいていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海