昨日は畳造りを聴福庵の軒先で体験することが出来ました。
ただ、畳を購入し、敷いて頂くだけでなく、
畳を作って下さる方々、そして畳になる井草を作って下さる
生産者の方々、皆さまが来て下さり、
作り手の想い、生き方をお聞かせいただけるなんて、
本当に信じられないくらいに有難く、凄いことだと感じます。
国産の井草を生産している方々は以前は熊本県内でも
7000軒を超える生産者さんがいらっしゃったようですが、
現在では500。そのうち、後継ぎが一緒に働いているのは
一割の50にも満たないというお話をお聞きしました。
中国製の井草や、化学繊維の台頭により、
需要がシフトしてきてしまったそうです。
しかし実際のところ、そうやってできた畳は畳ではなく、
通気性も悪く、調湿効果も悪く、身体にも悪い。
ただの畳に見える別のものになってしまっているといいます。
日本の気候、風土に合った畳というのは
藁と井草でできたもの。
それは、工業製品ではなく、農業製品だと
生産者の方々は仰いました。
モノを作っているのではなく、
命を育んでいると仰います。
毎日、井草に「ありがとうなぁ」と語りかけ、
どうしたら井草が育つのかを研究し、
一緒に育っていくと言います。
その中で、こんなことを教えて頂きました。
井草に対して不平不満をいう農家は
井草をうまく育てられない。
井草に善い言葉がけをしていれば
井草はうまく育っていく。
これは、子育ても同じなのかもしれません。
子どもに対して不平不満がないだろうか。
求めたり、要求したり評価したり、批判したり、
自分がしている行動が、どんな行動になっているだろうかと
我を振り返ることが大切です。
そして、それは同様に大人同士の関係性も
同じなのだと感じます。
ミマモリスト
眞田 海