古民家「聴福庵」での暮らしの中では
壊れたものや錆びて使い物にならないものを
直したり、磨いたりという事をしています。
新しいものを買うのではなく、100年使われてきたものを
修復し、磨き、本来の輝きを取り戻させるという力は
今の時代、本当に必要な事なのかもしれません。
今日、社長との会話で強く感じたことがあります。
それは、古民家での暮らしの事です。
「子どもたちはきっと、古民家で暮らせば、
障子や襖、いろんなところを壊してしまうでしょうね」
そう言った私に
「子どもが壊すものは、たかが知れている。
大人は文化や地域、なんでも壊す。」
と言います。
そう思うと私たちが今、聴福庵で修復しているものは、
家なのでしょうか。それとも文化や地域なのでしょうか。
古民家は数百年かもしれませんが、文化や地域はけた外れの
年月を経て今があります。
子どもたちに遺していく必要がある物と
そうでないもの、そう考えたときに何が必要なのでしょうか。
不易と流行を共に忘れてはいけないのだと感じます。
ただ古くあるのではなく、ただ新しくあるのではなく、
どの時代も本質であるためには、両方を実践し、暮らす必要を感じます。
聴福庵を通じてそれを学び、
日々の暮らしで実践していきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海