先日、築地で教えて頂いた昆布についてですが、
お話を聴くほどに日本人の食文化の基礎であり
暮らしの基礎として、大切にしてこられていた
食材であり習慣であることを学ばせていただきました。
そこで、このだし昆布の消費量の推移と共に
何が変化してきたのだろうかと気になって調べてみると
「昆布だし」を主要な食文化としてきた沖縄県での統計で
面白いものを見つけました。
グラフを見てみると、昆布の消費量の下落とともに、
沖縄の男性の平均寿命の下落が見て取れます。
すべての要因がそこにあるとは言えませんが、
日本人が大切にしてきた食文化の衰退との因果関係は拭うことはできないように感じます。
また、現代の日本人の出汁昆布の年間消費量を調べてみると
平成28年度で
一位秋田県110.9グラム
二位青森県98.7グラム
三位佐賀県79.6グラム
全国平均55.9グラム
と人口で換算するとかなりの消費量の少なさであることに気づきます。
(一年間で2リットルの昆布だしを取るか取らないかです)
※2リットルの出汁を取るのに60グラムの昆布を使います。
ほとんどが直接出汁を昆布から取らず、
顆粒や袋詰めされたものから出汁を取るようになっている背景があるようです。
とても便利なものですが、
やはり顆粒は出汁ではなく出汁風の味を再現できるものであり、
身体への負担は免れず、また、すでに削られただしパックも
酸化や風味の欠如などで本来の味を再現することは難しく、
結果的に別の料理や味付けで体に負担をかけてしまうようです。
我が家も今回をきっかけに
かつおだしだけでなく、昆布だしも家庭での大切な味にしていくために
暮らしの中でどんなふうに楽しんでいけるのかを
家族みんなでいろいろと工夫していけたらと思います。
ミマモリスト
眞田 海