連日、日本古来の発酵の恩恵で出来上がった調味料作りを
楽しんでいますが、先日作った「垂れ味噌」に、
これまた発酵の産物「かつおぶし」をたっぷりと入れて
煮込んでみました。
すると、芳醇なタレが出来上がりました。
室町時代、こんなタレでうどんやそばを食べていたのかと思うと
舌が素朴さを豊かと感じられるようになってきます。
そして、最近の日本料理屋さん、割烹でよく使われる
「水塩」というものも作ってみました。
これは、単純に塩を素材に振りかけるのではなく、
沸騰したお湯に天然塩を溶かして、カルシウム分を取り除いたもの
(コーヒーフィルターや卵の殻などで)を冷やして、
容器に入れ、霧状に噴きかけるというものです。
ただ塩を掛けるとしょっぱすぎたり、味がなじまなかったり、、と
ありますが、この水塩をかけるとまろやかな塩気と旨みが
素材の味を引き立てます。
「塩が素材に勝たないように」
と、考えられたそうですが、その素材の味を引き出すという
日本料理の理念には改めて体験してみると感動を得ます。
連日の暑い日々が続いていますが、
水塩をひと噴き、焼き魚や冷奴に、お浸しに使ってみたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海