梅の土用干しを行っていくと、
梅の感じが随分と変わってきました。
乾す前は、梅干しの皮が固く、
果実のような触感と風味でしたが、
餅のような柔らかで吸い付く感触に皮は変わり、
風味も酸味の角が取れ、味は濃縮され、
たった一日半のことですが、
別物になっていることに驚きました。
これから、もう一日半干し、
そして、保存してから一年経つとまた
味が落ち着いてきますが、
今の梅干しの味もまたフレッシュさを持った
「あらばしり」のような味わいがまたおいしいのです。
味噌づくりもそうですが、
仕込んでから食べてなくなるまで、それぞれの時期の味を
楽しめるのが自分で作る醍醐味でもあるように感じます。
既製品のようないつが「完成」というものはなく、
その時々に併せた食べ方、楽しみ方があるということ。
それは、自分達の働き方も同じような気がします。
いつかの「完成」を求めて行くよりも、
その時々に併せてお互いの「持ち味」を楽しむという事。
受け取る価値観、活かす価値観の方を変えていく意識を
持っていきたいと思います。
ミマモリスト
眞田 海